2019年は米国株が順調な年でした。
S&P500の上昇率は28%を超えています。
この上昇に貢献したのがアップルとマイクロソフトです。
アップルの2019年の上昇率は77%、マイクロソフトはも50%超です。
そして、S&P500の構成比率1位がマイクロソフトの4.5%、2位がアップルの4.38%です。
つまり、S&P500はアップルとマイクロソフトの株価の影響を大きく受けます。
なぜアップルとマイクロソフトの株価は上がるのでしょうか
私は株主還元だと思っています。
アップルはここ4年で30兆円もの自社株買いと配当を行いました。
マイクロソフトは4兆円の自社株買いを進行中です。
そして、2社共に負債で調達した資金で自社株買いを行っています。
スティーブ・ジョブズ時代のアップルは無借金でしたが、今は負債比率73%です。
マイクロソフトも数年前は無借金でしたが、今は負債比率64%です。
成熟企業になって自己資本比率が下がるのは優良米国株ではよくあることです
総資産に占める純資産の割合を自己資本比率と言います。
一般的には、自己資本比率が高い方が財務は健全と言われます。
ところが、アップルもマイクロソフトも自己資本比率は下がり続けています。
アップルの自己資本比率は27%、マイクロソフトは36%です。
自己資本比率の低下は投資家にとって悪いことでしょうか。
そんなことはありません。
アップルもマイクロソフトも稼いだ利益以上に株主還元を行って、純資産を食っているのです。
成熟企業になって自己資本比率が下がるのは優良米国株ではよくあることです。
それに比べて日本の成熟企業は積極的な株主還元をせずに、純資産を積み上げたままです
日本には自己資本比率が70%を超える企業がゴロゴロあります。
成長が止まり、成熟企業になったのなら純資産を吐き出して株主還元をすべきです。
資金調達もしないのなら上場している意味がありません。
社員が上場企業に勤めていると信用が得られるぐらいです。
日本の優良企業はアップルやマイクロソフトを見習うべきだと思います。