小野薬品が発売した抗がん剤オプジーボは、世界で累計1兆7000億円を売り上げる大型医薬品になりました。
この医薬品は、小野薬品と本庶佑教授が共同で特許を取り、開発したものです。
ところが、本庶佑教授は「この研究に関して、小野薬品は全く貢献していません」と語り、小野薬品に対して1000億円の成果を要求しています 。
よくこんなことが言えますね。
日本は昔から個人の功績も、まわりの関係があって、みんなの努力のお陰で成し得たと考えます。
戦後、日本の技術はアメリカから30年も遅れていました。
日本の技術者は夜の9時まで会社で仕事をし、それから家に書類を持ち帰って研究をしました。
そういう技術者の努力があって、今の日本があるのです。
この技術者が特別な報酬を要求したでしょうか。
プロボクシングの具志堅用高が、かつて「皆様のお陰で勝つことができました」と言いました。
そして、勝負に負けた時には何と言ったか。
「皆様のご期待に添えず申し訳ありません」
具志堅用高は、彼自身のためにボクシングをやっているというより、日本全体のかかわりでやっていたのです。
このようなことを言えるようになって初めて、社会人として一人前になれるのではないでしょうか。
本庶佑教授の「この研究に関して、小野薬品は全く貢献していません」は、大変な失言だと思います。
小野薬品と契約をして研究開発費を出してもらっているのですから、こんな発言はできないはずです。
契約による報酬に不満があるなら、裁判をすればいいだけの話です。